首こり、肩こりとは
首・肩のコリは、厚生労働省による国民基礎調査(2015)における有訴者率で男性2位、女性1位を占める症状で、自律神経症状の代表的なものでもあります。
さらに昔に比べると身体を動かす機会が減ったり、PC、スマートフォンの普及により首、肩こり患者は増加傾向にあります。
首、肩こりの原因
そもそもの原因は何かといわれると「血流不全」が一番当てはまるでしょう。
「こり」というのは筋肉が固くなっている状態です。
筋肉の中に疲労物質といわれる乳酸などの老廃物が溜まり、筋肉に栄養や酸素が足りなくなって血流不全に陥ります。
また、その「こり」が血管を圧迫してさらに血流が悪くなり悪化するという連鎖に陥ります。
それらを引き起こす原因となるものを紹介していきます。
1.長時間続く姿勢
PCの普及により、昔に比べて今は娯楽が増えたり、作業方法が変化してきました。
それによって身体を動かすことが極端に減り、「一日中座った状態でパソコン作業」といったこともあり得る時代になっています。
長時間同じ姿勢で過ごすということで身体(筋肉)が硬直し、血流が悪くなります。
また、首・肩こりの原因は必ずしも首・肩にあるわけではありません。
日常の姿勢にはそれぞれクセがあります。
それを長時間続ければ姿勢が悪くなり、それが悪い姿勢がその人にとっての当たり前になってしまいます。
その悪い姿勢のせいで首・肩への負担が増え、「こり」が発生します。
極端な話をすれば、足の状態が悪い事から、首・肩こりは起こり得るのです。
2.運動不足
人間は筋肉の動きがポンプとなって血流を促す仕組みになっています。
運動をしなければそのポンプの作用が働かず、血流が悪くなってしまいます。
身体を動かさなくなると筋肉が減ります。
筋肉が減るとポンプの力も減ります。
さらに筋肉の柔軟性は失われ、ポンプの効率が悪くなってしまいます。
そうして血流が悪くなり、老廃物がたまってしまい首・肩が凝ってしまうのです。
日頃から身体を動かして血流の良い身体づくりをしましょう。
かといって過度な運動は筋肉を傷めたりすることもあり、逆効果なこともあります。
高負荷のトレーニングというよりも、日常生活の中でしっかりと身体を使って筋肉を動かすことが大切です。
3.ストレス
ストレスを受け続け、身体に蓄積すると交感神経優位になってしまいます。
そうなると身体が常に緊張した状態になり、リラックスができない状態になります。
そうなると筋ポンプ作用も働かず、リラックスもできなくなるので血の流れは悪くなり「こり」が生まれます。
人間は気付かぬうちにストレスをため込んでしまい、リラックスしているつもりでも力が抜けていなかったり、意識は眠っていても身体が緊張した状態で睡眠をとっていたりしています。
しっかりと交感神経を鎮め、リラックスできる身体にしていくことが重要です。
首、肩こりの症状
- 首、肩が重い、だるい
- 筋肉の圧痛
- 頭痛
- めまい
- 倦怠感 など
首、肩こりの病院での治療
- 筋肉、関節のチェック
- X線、MRI、筋電図などの検査
- 疾患の有無の検査と治療
- 物理療法
- 薬物療法など
首、肩こりの自律神経整体
首と頭のつけ根(上部頚椎)が張っている方は自律神経の中の交感神経が優位になっています。
交感神経とは、戦闘態勢の神経ですので内臓の働きが低下し、血管が収縮します。
すると血流障害が起きて冷えが起こります。
通常交感神経が働きすぎるとバランスをとるため副交感神経が働くのですが、現代人は交感神経優位な方が大半です。
キーポイントは脳幹(特に延髄)の解放。
脳幹は生命中枢の集合体であり、「生命の座」とも言われています。
自律神経の中枢
ホルモンの中枢
呼吸
体温
血圧
睡眠
感情(イライラ、クヨクヨ)
摂食(満腹)中枢
血管の調節
姿勢反射
危機回避反射
瞳孔反射
消化器反射・・・・・
この脳幹は上部頚椎(首の1番、2番)まで硬膜で強靭に付着しています。
脳幹は遠心性(脳から体)であり、1番初めに通過する首の1番、2番にゆがみがあるとそこから下への流れが悪くなります。
首は脳と体をつなぐ架け橋のようなものです。
首のゆがみを解消すれば首コリは消失します。
首を整えて脳幹(延髄)を解放し改善を目指します。